夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]

「そ、そうかな?」

「そうだよ、辞める気が充分なら『複雑』にはならないと思うよ。」

「そう…かな…。」

それからしばらく、自分と千尋さんの間には会話がなくなり、セミの声と、行き交う車の音が耳にできた。