「…ちゃん!はるちゃん!!」

「…来た…」

はぁ。と小さくため息を吐きながら、私は髪をかきあげた。

「はるちゃん!聞いてよ!!『好き』になった!!」

「――へぇ。誰が誰のことを?」

「あのねッ!!新条くんが舞のことを!!」

「ッ!!」

新条…くん?私が、好きって言った人…だよ?

「だからねぇ~?はるちゃんには悪いんだけど、舞のことが好きみたいだから♪」

諦めてねぇ?と勝ち誇ったような笑みを残して舞はスキップして行った。