カンサツ日記

「この花で、『花占い』をして、『好き』で終わったら、相手に好きな人が居ても、自分のことを好きになるのぉ♪」

「…好きな人が居ても?」

「そう!相手のココロは自分のモノになるの!」

『モノ』?
舞は、人の感情を何だと思っているの…

「でもね?好きな人が居る時は…」

と言って舞がシャツのボタンを外して首を見せた。

「こんな風になっちゃうの~」

首元には、赤黒い、無数の痣ができていた。

「痣…」

「そう、痣になっちゃうの。だけど、タトゥーだと思えば素敵でしょお?」

あの痣は、新条くんに好きな人がいるという印。
なら、今の新条くんは…?

「舞、私はやっぱり新条くんが好き」

「……だから?新条くんは舞と付き合ってるのよぉ??」

「それでも、私は好きでもない人とは付き合いたくない」

「……」

「だから、舞も――」

「舞も――何?舞だって、本気よ?はるちゃんが好きって言う前から――――新条くんが好きだったのに!!!!!!」