「よしっ終わったー!!」
時刻はもう4時。
生徒会室は見違えるほど、ピッカピカに綺麗になった。
ホコリ1つない生徒会室。
窓から太陽の日差しが入る生徒会室。
達成感、満足感でいっぱいだった。
「また何かあったら言ってよ。」
「いつでも協力するからさ。」
「うん。本当にありがとう。」
双子は生徒会室を出ていった。
「りょう、あのさぁ…」
「あっ、これ。」
双子のどちらかの忘れ物のネクタイが、床に落ちていた。
「僕、届けにいってきますね。」
まだ遠くにいってないはず
僕は走って双子を追いかけた。
あっ、いた…い、た?
僕が見つけたのは、田中ショウ君だけだった。
僕はてっきり2人一緒にいると思っていた。
「田中君!」
「あれ?どうしたの。」
「ネクタイ忘れてますよ。」
「これ…カケルのだわ。」
「えっ……」
「いいよ。俺が渡しとくから。」
「すっすいません。」
「いいよ、忘れたカケルが
悪いんだし。」
田中ショウ君は、やっぱりニコニコと笑っていた。
「そういえば、
2人一緒じゃないんですね。」
「…カケル、便所行くって
言ってたからさ。
じゃあ、またね。」
少し間が合ったのは気のせいかな。
僕は生徒会室に戻った。
その後、田中ショウ君がネクタイを捨てたことは、もちろん知るはずがなかった。

