あたしは1人、廊下に取り残された。
誓約書を持っている右手がプルプルと震える。
「何なんだーーーー!!!」
「フフフ…
転校生君手強いね。」
隠れていた矢野ちゃんが、微笑しながら出てきた。
「…それ」
「イケメン君がくれた
プレゼント。」
「何で2枚も持ってるの?」
あたしは誓約書をよく確認していなかった。
矢野ちゃんが言ったとおり、あたしの手には2枚の誓約書。
「私のこと
気づいてたみたいだね。」
恐るべし…イケメン君。
「輝ちゃん、今回は
無理そうじゃない?」
「まだまだ始まったばかりだよ。
って言っても…」
イケメン君は中々手強い。
簡単にお近づきになれなさそうだし……
あっ!
「あの男に協力してもらお♪」
「あの男?」
「うん、あの男。」
いつもイケメン君の側にいる、弱そうで頼りなさそうで、見た目もイケてない、あの男に。
あたしは矢野ちゃんを引っ張って、売店に向かった。

