「あ゛ーもう我慢できねぇ!」
「ぐちぐちうるさい。」
一之瀬君の我慢の限界がきたところで、ちょうど谷川君がトレーの上に皿をたくさん乗せて現れた。
谷川君は順に、テーブルの上に皿を置いていく。
“ゴクン”
みんなからよだれを飲み込む音がした。
皿の上には綺麗にデコレーションされたチョコケーキが、今か今かと僕を待っている。
見た目の美しさは、街にあるお洒落なケーキ屋さんにひけをとらなかった。
「食わねぇの?」
「「「…いただきまーす!」」」
谷川君は、なかなかチョコケーキに手をつけないみんなに、冷たく言った。
みんな、谷川君の許しを待っていたようで。
谷川君が言った瞬間、フォークを使わずに勢いよく食べ始めた。
「「「……んっめぇー!!」」」
口にチョコケーキを入れた瞬間、みんな口を揃えて言った。
ただ1人を除いては…。

