勇者がいた33日間(お休み)





「アイツ…あんなことも
出来んのか?」



十文字先生は腕組みしながら、無我夢中に修理している安藤君を見ていた。



「それは、わかんないですけど…」



僕は両手を前で組み、安藤君の後ろにポツンと立っていた。



「…正しかったな。」

「えっ?」



十文字先生はボソッと呟いた。

僕はよく聞き取ることが出来なかった。



「こっちの話だ。
それじゃ、これ以上壊すなよ。」



十文字先生は放送室を出ていった。


 アハハ…やっぱり気づいてたのね。


戸のことに何も突っ込まないと思っていたけど、さすがに気づかないはずはないか。



「…よしっ!完璧!」



 早っ!
 まだ十分しか経ってないのに。


安藤君の顔は真っ黒になっていた。



「あの…ハンカチどうぞ。」



僕は安藤君に、真っ白のハンカチを差し出した。



「じゃ、遠慮なく。」



安藤君はニッと笑って、僕のハンカチで顔を拭いた。

そして、ハンカチを真っ黒にして返した。