“カタカタカタ、カチッ”
「まだなの?」
「繋ぐのにも時間かかんだよ。」
田中ショウ君は教室からノートパソコンを持ってきた。
安藤君は田中ショウ君の隣に座って、僕と元気君は後ろに立って、ノートパソコンに集中した。
「ほらよ。」
ノートパソコンに映し出されたのは、じっと椅子に座っている谷川君。
周りはガヤガヤ騒がしいのに、1人寂しくいた。
「いつもこんな感じだよ。」
安藤君はただ画面を見ていた。
「やっぱり、1人なのか…」
「安藤君?」
安藤君はボソッと呟いたけ。
その言葉はよく聞き取れなかった。
「あっ、どこか行きますよ。」
田中ショウ君はおもむろに立ち上がって、教室を出ていってしまった。
その時、何かクラスメートに話しかけられていたけど、チラッと見るだけで、何も言わなかった。
「これ、音声ないの?」
「開発中。」
田中ショウ君はカーソルを動かしてパソコンの電源を切った。
「これが今の谷川正也。
昔の奴はどうか知らないけどな。」
安藤君は立ち上がって、
「黒田君、行くよ。」
「えっ、どこに?」
「道合君のとこ。」
安藤君は先に生徒会室を出てってしまった。
僕は急いで後を追いかけた。
「先輩…はぁ、また置いてけぼり。」
「お前の立場って…
まあ、ドンマイ。」

