勇者がいた33日間(お休み)




“カタカタカタ、カチッ”



「まだなの?」

「繋ぐのにも時間かかんだよ。」



田中ショウ君は教室からノートパソコンを持ってきた。

安藤君は田中ショウ君の隣に座って、僕と元気君は後ろに立って、ノートパソコンに集中した。



「ほらよ。」



ノートパソコンに映し出されたのは、じっと椅子に座っている谷川君。

周りはガヤガヤ騒がしいのに、1人寂しくいた。



「いつもこんな感じだよ。」



安藤君はただ画面を見ていた。



「やっぱり、1人なのか…」

「安藤君?」



安藤君はボソッと呟いたけ。

その言葉はよく聞き取れなかった。



「あっ、どこか行きますよ。」



田中ショウ君はおもむろに立ち上がって、教室を出ていってしまった。

その時、何かクラスメートに話しかけられていたけど、チラッと見るだけで、何も言わなかった。



「これ、音声ないの?」

「開発中。」



田中ショウ君はカーソルを動かしてパソコンの電源を切った。



「これが今の谷川正也。
昔の奴はどうか知らないけどな。」



安藤君は立ち上がって、



「黒田君、行くよ。」

「えっ、どこに?」

「道合君のとこ。」



安藤君は先に生徒会室を出てってしまった。

僕は急いで後を追いかけた。



「先輩…はぁ、また置いてけぼり。」

「お前の立場って…
まあ、ドンマイ。」