「安藤君、あの人は谷川です…」
「いや。道合も正しいんだ。」
それって…どういうこと?
田中ショウ君は話を続ける。
「小4の時だったかな。
親が離婚して、お袋さんの方に
ついてったから」
「谷川になった…。」
この暗い雰囲気は何だろう。
安藤君は深刻な顔をしている。
安藤君と谷川君の関係って何なんだろう?
余計気になってしまう。
田中ショウ君もそれは同じようで、
「お前とあいつって…」
田中ショウ君がそう聞くと、安藤君は制服のズボンのポケットから何かを取り出した。
「これ。」
それは、小学校低学年ぐらいの男の子が写っている1枚の写真だった。
今にも笑い声が聞こえそうな、そのぐらい、みんないい笑顔をしていた。
「これが俺。」
安藤君が指差したのは、1番手前に写った男の子。
幼いながらも顔は整っている。
イケメンは小さい頃からイケメンだ。
「この写真が何だよ。」
「この子。」

