「あいつなら…
12時になんなきゃ来ねえよ。」
安藤君はポケットから携帯を取り出し、スクリーンを見る。
僕は安藤君の携帯のスクリーンの中を覗く。
時刻は11時59分56秒、57秒、58秒、59秒……
──12時00分00秒
「ほら、来たよ。」
田中ショウ君はクイッと顎をつきだした。
後ろを向くと、人1人寄せ付けないオーラを放った、谷川正也君がこっちに向かって歩いてきていた。
安藤君はジーッと、谷川君の顔を見る。
谷川君が安藤君の横を通過するとき、
「君、道合正也でしょ!」
安藤君は谷川君の腕を掴んで言った。
谷川君は安藤君の腕を振り払って、何も言わず5組に入っていった。

