「悠莉はさぁ、分かりやすいんだよ。初めて悠莉と話した時、悠莉は先生を見てた。窓から…眺めてた。……─俺が分かってないとでも思った?」 『………』 「最初から分かってたよ…悠莉は先生が好きだから、俺が入る隙もないって…でも…」 琢人は言葉を詰まらせた。 『ごめんね。』 「あやまんな、」 『うん…』 「先生と両思いになれてよかったな。」 それだけ言うと、琢人は教室から出て行った。