「涼…っ」 後ろ姿を見つけて、あたしは名前を呼んだ。 ゆっくりと振り返る涼。 「っ!!」 相当怒ってる…。 まぁ、仕方ないか…。 あたしは深呼吸をして、涼に近付いた。 「ごめん…」 「……」 謝ること、いっぱいありすぎだよね…。 「何の用?」 視線が久しぶりに重なった。 嬉しい。 たったそれだけで、涙が出そう。