「涼は…っ涼は好きで地味になってるんじゃないよ」 たくさん辛い思いしてきたから、素の自分を隠すしかなかったんだよ。 今まで…ずっと苦しんできたんだよ。 本当の自分を隠して生きるなんて、辛いと思うんだ。 「好きなんて言う資格、ない。」 こんな人、ライバルでもなんでもない。 あたしが思ってたほど、強敵じゃない。 もっと早くに、気付けばよかった。 「あなたにはあるの?」 「あるよ。」 涼の全部が、あたしは好き。 好きすぎて苦しいくらいに、好き。