「大丈夫?」 「…?」 あれ…? みんな帰ったと思ってたけど、まだ誰か残ってたの…? ううん、ちがう。 この声は……。 ゆっくりと、声のした方に振り返った。 「……っ」 「ボロボロじゃないの。」 フッと笑って、勝ったかのような笑み。 この笑みに、あたしは逃げることを選んでしまった。 でも、もう…そんな後悔はしないって、決めた。