「だから、諦めるなよ。」




そう言って、涙をそっと拭ってくれた。




「…ありがとう」




「うん。」




こんなあたしのこと、好きになってくれてありがとう。




気持ちにこたえられないのが辛いけど、どうか許して。




「これからも、友達としてよろしく。」




「うん…」




「じゃ、帰るね。また明日。」




「ばいばい…っ」




背を向けて歩いてく宗也くんに、もう一度“ありがとう”と呟いた。