涼は結局、ギリギリに登校してきた。 だから、今日は蘭ちゃんを見てない。 休み時間は、彩未があたしの所に来てくれた。 彩未はちゃんと分かってる。 あたしが1人でいると、余計な考えをしてしまうってこと。 そんな優しさが、嬉しかった。 時々、涼をチラッと見た。 どうしても、目があいつを追ってしまう。 その姿を見るたびに、胸が苦しくなって。 “好き”って気持ちが、どんどん膨らんで。