「あ、光だ!」




教室に戻ると、みんなが集まってくれた。




「大丈夫?」




「うん、ごめんね!!」




そう言うと、みんなは安心してくれた。




心配してくれる人がこんなにいるあたしは、幸せ者だ。




チラッと涼の方を見ると、目が合ってしまった。




慌てて逸らす。




ドキドキが、苦しい。




「光、大丈夫?」




宗也くんが、心配そうにあたしを見つめる。




「大丈夫。ごめんね、迷惑かけちゃって。」




「いいよ、そのくらい。」




宗也くんが笑ったから、あたしも笑った。