「もうやめてあげたら?」




後ろから声がして、振り返る。




そこには、大きな影が1つあった。




暗いから、その人の顔がよく見えない。




…この人は、あたしを助けようとしてくれてるの…?




「何言ってんの?お前誰?」




あたしの肩を掴んでる男が、低い声で言った。




「教えねーよ。さっさとソイツから離れろ」




誰だか分かんないけど、救おうとしてくれてる。




ホッとして、涙が零れた。




「ちっ…仕方ねーな。行くぞ」




そう言って去って行く男3人。




あたしはその瞬間、その場に崩れ落ちた。