「ほら、早く」 そう言って背中を押されてしまった。 あたしはしぶしぶ席に戻る。 机に肘をついて、溜息を零した。 涼がこっちを振り向く。 「お前…」 「涼くんっ!!」 「!!!」 涼と誰かの声が重なった。 驚いて、思わず肩を揺らす。 最初の声は、涼。 あと1人の声は…? 不思議に思って、周りをぐるっと見てみると。