そして、放課後。




ぞろぞろとみんなが帰って行く。




あたしはその光景を、ぼんやりと眺めていた。




「光?」




そんなあたしの視界に、彩未が映った。




「一緒に帰ろ?」




帰りたいのは、やまやまなんだけど…。




「用事があって…ごめん」




今日は彩未と帰れたはずのに…。




「…分かった。」




チラッと涼に視線を送って、彩未はそう言った。




「ばいばい。」




「また明日ね。」




教室を出て行く彩未を見送った。