でも、あたし、今まで話したことないんだよね…。 だからよく分からない。 優しそうだけどね。 「どうしたの?」 あたしがそう訊ねると、宗也くんは視線を下に落とした。 「そのケガ、大丈夫?」 ケガ…? あぁ、あたしの膝のケガ。 何で知ってるの!? 驚くあたしに、宗也くんが笑った。 「偶然見えたんだ。痛そうだったから、心配で。」 こんなケガで心配して、声かけてくれるなんて…。