「光ー!!ほらっ早く早く!!」




「ちょちょっと…待って…」




親友の彩未(あみ)に急かされて、あたしは必死で走る。




でも、前にいる彩未には追い付かない。




彩未ってば、走るの速すぎだよ…!!




「まっ…間に合った…」




乱れた呼吸を落ち着かせながら、前を見る。




そこにあるのは、夢城(ゆめしろ)高等学校。




あたしが、今日から通う高校。




思わず頬が上がってしまうのは無理もない。




だって…ずっと憧れてた、夢の高校生活!!




ドキドキと、鼓動が加速していくのが自分でも分かった。




「えっ彩未!?」




先を歩き出した彩未にビックリして、走って追いつく。