「じゃあな、木下。」

あたしを家まで送ってくれると、三浦くんは言った。

「ごめんね、遠回りになったのに・・・・。」

「いや、いいよ。」

三浦くんは、笑っていった。

「また明日。」

「ありがとー。」

あたしは、夕日の中に消えていく三浦くんの後姿を、眼に焼き付けておこうと決めた。

だって、すごくかっこよかったから。

もう、見れないかもしれないから。

こんなに強く好きだと思った人を、

一生忘れないために―――――。