帰ってきてね



特に頭を打ったりもしていないらしく、
じゃあなんで俺呼ばれたんだろう?と疑問は残りながらも帰宅する。


「それで、一体なんで事故ったの?」

「それがなあ、不思議なんだよ」


父曰く、

前から猛スピードでバイクが逆行してきたらしい。


そしてそれを避けようと、
ハンドルをきりながら、ブレーキを踏んだ。


あー、でもぶつかる!

そう思ったのに、
バイクは車をすり抜けつつ、消えた。


なんで?!と思っていると、
直後、トラックが横から突っ込んできて、
さっきまでの進行方向で街路樹に突っ込んだ。と。



「バイクは意味わかんないけど、
あのままだと危なかっただろうからなー」

まあよかった、と笑う父さん。



俺はと言えば、
その話を聞きながら、
プラモでも走れるんだろうかと考えていた


多分、兄さんだ。