「……驚いたんですけど」 そりゃもう、心臓が止まるかと思う位。 両親が、帰宅途中に事故に遭い、 病院で治療中だと、電話があった。 後半はもう頭が回っていなかったのか、 俺は、軽症だという事を理解しないまま、病院へと急いだ。 タクシーをちゃんと呼べた辺り、 パニクっていたのは頭じゃ無く心だったんだろう。 息を切らした俺を見て、 両親の方が逆に心配していた。 もう大分、丈夫になったんだから、 全力疾走ぐらいで倒れたりしないのに。