奇怪な面々が『だるまさんが転んだ』をやりました

ちょうど一緒になった縁だ。

三人は共に下校する事にする。

まだまだ太陽は頂点に近い位置。

日暮れには遠い。

「今日も暑いですね…ロシア人の私には堪えます」

ハンカチを頬に当てながら言うアリスカ。

「アリスカは軟弱なんだな。心頭滅却すれば火もまた涼しいってな」

龍太郎が言うが、彼もまた額に汗を浮かべている。

「日本人ってそういう精神論とか根性論好きよねぇ…我慢を美徳とするのは奥ゆかしいかもしれないけれど、耐えるより快適に過ごす工夫をすればいいのに」

龍太郎の発言に、アリスカが尤もな意見を返す。

「どちらも正論だな。忍耐も創意工夫も、どちらも人間には肝要だ」

そう言って。

「城山もそう思うだろう?」

龍娘は不意に振り向いた。