「ねぇ……饗庭……?」

「何?」


あぁ……
またシュトラウスの事を考えてたな…。
ホームシックか??


最近任務に集中できてない。
そうだ、相手が女とは言え今は任務中。
最近の俺には危機感が足りなかったんだ。



「今…………思ったんだけどさ…、テストっていつからでしたっけ?」

「明日から」


俺は当たり前のように答えた。(まぁ、当たり前なんだけど。)



「やばいじゃん!!饗庭ぁ――勉強教えて!」

「……いいけど‥……そんな焦るほど?」

「饗庭は頭いいからいいの!さっ、やろ!」

「………はいはい。」


俺が頭良いのは当たり前だろーが。
小さい頃から山城と一緒に親父の元で勉強してたんだから。

そこらへんの一般人と一緒にされては困る。



「………ここは?」

「このXをここに代入して、この15を足してからyを出すの。」


「おーっ!!できた!!」



この会話も何回目だろうか。
絶対分かってないよな、こいつ。



「じゃ、次これな。」


俺がそう言った時だった。


《ピーンポーン》


「?誰だろ  うちにお客さんなんて滅多に来ないのに・・・」

「宅配便とかじゃないのか?」

「え―――?    ………ま、いいや。」

いいのかよとか思いながら粧裕に着いていく。