ある道の県庁所在地の有名ではない小さな街に私は生まれた。



私の家は両親と私、弟が二人に妹が二人の七人家族だった。



人数が多いせいか、いつも賑やかだった。



姉弟の仲も悪くなく、反抗期なんて知らずに過ごしていた。



私達の父親は運転手をしていてあまり家にはいなかった。



でも、いつも電話してきてたし、たまに帰ってくると外食に連れてってくれた。



運動会や学芸会には必ず来てた。



だから、寂しいと思った事はなかった。



私達にはそれが当たり前だった。






ところが、ある日、その日常が崩れ去った。