「花火大会、あんたも行くの?」 「えっ?」 いつもと同じように非常階段でお昼を食べていると、ユキくんがコンビニ袋を片手にやって来た。 「う、うん…。せ、瀬野くんから聞いたの?」 「あぁ」 そう言いながら私より少し下へ降りると、階段に座りおにぎりを食べ始めた。 ユキくんの背中を見つめながら声をかける。 「…ユ、ユキくんは、行くの…?」 ドキドキしながら返事を待つ。 「……その日の気分次第」 「そ、そっか…」 ユキくんらしい返事だな…。