「な、なんでですか…?!」
恥ずかしさのあまり半分泣きそうな声になる。
「コスプレに着替えたら、一時間はその姿でいるという決まりだからです!」
「一時間経ったらまた戻って来てくださいね!」
女の子二人は営業スマイルを浮かべると、新たにやって来たお客さんの相手をするのに忙しいのか、私を廊下へと押し出した。
「えっ!?ちょっと……」
ぴしゃん!と教室の扉を閉められ、ガクッと肩を落とす。
「…諦めろ」
涼しい顔でユキくんは私の隣に立ち見下ろしている。
そもそもユキくんが連れてくるから悪いのに…と、ユキくんを睨みつけようとするが、執事姿のユキくんが格好良すぎて、何も言い返せなくなる。
「…ユキくんは格好良いからいいよ」
ボソッと不満を呟く。
「なんで?あんたも可愛いのに」
サラッと褒められ、ボッ!と顔が赤くなる。
本当にこの人はストレートに褒めたり、発言するから困る。
どう反応していいのか、どう言葉を返したらいいのか悩む。



