キミを想う。




「加穂だ」


「あ、出て下さい。そっちで待ってます」


ジッとスマホを見つめる瀬野くんから少し離れた所に移動し、2階の廊下の窓から中庭を覗く。



外ではまだ部活の発表が続いていて賑わっていた。


今はチアダンス部が流行りの曲で格好いいパフォーマンスを見せている。


「おぉー!!」「頑張れー!」と周りからは歓声があがっている。



皆、凄いな…と感心しながら、瀬野くんの方にチラッと目をやると少し慌てた表情をしていた。


電話が終わったのかスマホをしまうと、こっちに手を挙げながら、「ゆず!悪いけど、ちょっと加穂と会ってきてもいい?今、来てるみたいで。様子おかしくて」と少し慌てたような大きな声をかけられた。



「ど、どうぞ!行って下さい!」


「ごめん!」


顔の前で右手で「ごめん」と表現をしながら、申し訳なさそうに加穂さんの所へと走って姿を消していった。



残された私は一人ですることもなく、とりあえず校内を見て回ることにした。