キミを想う。




「や、やっと終わった…」


ぐったりしながら廊下の明るさに安堵する。



「ゆず、お疲れさん」


ずっとびびっていた私に瀬野くんは笑って、お化け屋敷を楽しんでいた。



「あ、あの、ありがとう…。腕にしがみついてごめんね。痛かったよね?」


今更ながら結構な力でしがみついていた気がする。



「あれぐらいどうもないよ。それより菜々子どこいたか分かってた?」


「えっ?菜々ちゃん…?はっ!?菜々ちゃんのこと見つけるの忘れてた!」


あまりの恐怖にドラキュラに扮装した菜々ちゃんを見つけるのを忘れていた。



「やっぱり?ゆず、びびってちゃんと見てなかったもんな。菜々子、呆れた顔して見てたよ?」


瀬野くんはその時のことを思い出したのか、クスッと笑う。



菜々ちゃんにも瀬野くんにも悪いことしたな…。


反省しないと…。


泣きそうになっていると、瀬野くんのスマホが鳴った。