キミを想う。




映画館に着き早速座席を選ぶ。


ポップコーンの匂いや映画館特有の匂い、高校生カップルや家族連れが多く、土曜日ということもあり映画館は賑わっていた。



「結構混んでるね」


空いている席を探すが4席並んで座れる列がなかった。



「離れちゃうけどいい?」


加穂さんは瀬野くんとタッチパネルで座席を選びながら、近くにいる私とユキくんに声をかける。



「あ、はい…。大丈夫です」


そう答えながらもどう二組に別れるんだろう?と疑問に思い、ドキドキしながら待つ。



「じゃあゆずちゃん一緒に…」


加穂さんがチケットを皆に渡し終え、私の腕を掴もうとした瞬間、横から手が伸びてきた。



「加穂は俺と」


じゃっ!とパニクる加穂さんの手を引いて、瀬野くんはさっさとスクリーンのある部屋へと入って行く。


えっ!?

加穂さんが連れて行かれた…。


加穂さんと観ると思って一瞬安心したのに。