「前に瀬野くんが、ユキくんに挨拶しようとしたけど、無視されたって話したら、"あいつは他人に興味がないだけ"だって教えてくれました」
「……そうでもないけど」
ボソッと呟くユキくんの声は私には聞こえなかった。
「つーか、無視した覚えない」
「あっ、ある!電車の中で、勇気振り絞って挨拶しようとしたら、じっと睨まれて、電車降りていったこと…」
思い出しただけで悲しくなる。
本当に覚えていないのか「んー?」と考えている。
「そう言うあんたも最初と印象違うよ」
サンドイッチを食べようと手に取った瞬間、次のユキくんの言葉にドキッとする。
「可愛い」
そんなことを突然言うから、サンドイッチを危うく落っことしそうになった。
「…えっ!?!?」
カァーッと全身が熱くなる。
「思ってたより表情豊かだし、よく話すし、声可愛いし」
「…な、えっと…」
えっ?!
どう返事をしたらいいか分からず、頭がパニックに陥る。
ユキくんは何を言ってるんだ!
な、何か返さないと!



