キミを想う。





「えっ!?あー…えっ?恥ず…」


両手で顔を隠す。



「瀬野くん、顔真っ赤…」


クスクスと可笑しそうに笑うと、瀬野くんは顔を赤くしたまま恥ずかしいのを誤魔化すように笑った。



「誰にも言うなよ!?特に本人には」


「大丈夫です。言いません!」


「バレたら元に戻れなくなる」


「えっ…?」


ボソッと呟くように言う瀬野くんを見つめる。


瀬野くんはベンチに座ると、私にも座るように促した。



「…加穂の相手、拓斗って言うんだけどさ、昔から勉強もスポーツもそいつに敵わなくて、でもそいつより加穂のことが好きって気持ちだけは負けないと思ってた」


でも…、そう言ってさっき買った焼きそばの袋を少し強く握ると、人混みの方を見つめ言葉を続ける。



「中三の夏休みに二人が付き合いだした」


黙って瀬野くんの話に耳を傾ける。


お祭りは人が更に増え始め賑やかさを増してきている。