覚悟が決まり迷いが消えてもすぐに飛び込む事はできない。

何りしろ橋を破壊するほどの漂流物も流れているのである。

タイミングが命だ。

川べりから助走に必要な距離をとりながら上流を伺う。

すると一際大きな漂流物がいくつか流れて来るのが見えた。

泳いでいる時にあんなのがぶつかってきたらと思って足がすくみかける。

と同時にその漂流物に勝機を見出だした。

漂流物の上に飛び移り、また次の漂流物へ飛び移りを繰り返して対岸まで渡ってしまおうという作戦である。

迷うヒマはない。
先ほど上流で見つけたそれらは流れに乗ってもう目前だ。

これしかない。

即座に決断した僕は水際まで助走をつけ全力で跳躍した!

「いっけぇえーー!」