両手を広げて腰を落としバスケットボールのディフェンスのように立ち塞がる警察官。

なかなかやるじゃないか。意外とスキがない。

だがそれは常人レベルの話。この僕から見たらシロウトも同然!

走りにフェイントを含めたステップを絡め、更に彼の目前では彼には知覚できない程の複雑なフェイントを披露し、最終的には華麗なサイドステップで抜き去る。

おそらく彼の目には僕が突然書き消えたように見えたはずだ。

フッ、さらばだお巡りさんA。

僕は橋を封鎖していたパトカーもひとっ飛びに飛び越えてそろそろマジヤバイ橋へ踏み込んだ。