*ねえ









急にドアが開いた
でも振り向けない
きっと隆一だろう

「柚子さんもっと俺を」

「....」

「頼ってくれねえ?」

「....なんで隆一に」

「今言うのはあれだけどさ」



隆一を海に
重ねる自分が許せない
一瞬そう想った

「柚子が好き....かも」

「....かも...」




かも....
それでも不器用な
隆一にとっては精一杯
なんだって
あたしはわかるよ