貴方だから<短>



「いろいろあんだよ」


ボソッと呟いた滝村くんの言葉に睨み合いはとまらない


「あの〜」

と言いかけると

「琴、中庭でも行こっか」

と引きつった笑顔の環


「本当最低な男」


滝村くんを通りすぎる瞬間
呟いた環


二人に手を引かれながら
振り返る

壁に持たれかかって俯いてる

私の好きな人