貴方だから<短>



「ビックニュース!」

クラスのムードメーカー的な夢野が教室に入ってくるなり叫ぶ


「滝村に彼女できたよ〜ん」


バサッ


手に持っていた教科書を落としてしまった


「琴?」

光汰が駆け寄りつったっている私を見て
教科書を拾ってくれた


「お相手は〜あの「やめろ」

光汰の低い声が教室に響く


視線が私と光汰に集まる


「え?」「琴?」


私の目には間違いなく涙がたまっていた

耐え切れなくなって教室からでる

「え?琴?」


職員室にいってた菜々と環が戻ってくる

私の好きな人を知ってるのは二人だけ


クラスの子には言えなかった

だって私は好きな人の友達の好きな人だから

あの事実が分かってからは誰にも話すことはできなかった


菜々と環は黒板にでかでかとかかれた言葉を見て
私の腕をひいて歩きだす



<ついに滝村に彼女>