Summer memory



「さ、練習しよっか」


「おー。今日のメニューは?」

隆也は駛君の持っているファイルを取り上げ、ぺらぺらとめくりはじめた。

「あ、そうだ今日は先生来ないって」

「だろうね」

「今日は、っていうか今日も、だけどなー…」


隆也の呆れた表情に、二人はあはは、と笑った



「でも実際俺たちみたいな実力ある生徒を蔑ろにするなんて先生もひどいよなー。」

「まぁでもこの人数じゃ仕方ないよ」


楽しそうにリフティングを始めた凪。膝から膝へ、ボールを高くあげたかと思えば頭を使ったり、からだの後ろにいったボールは踵で受ける。
とても身軽で、踊るような動きに見えた


「すごい…」

「だろ!?凪はマジでうまいんだ!!俺たちのなかでも一番な!!」

「そうそう」


「ちょ、やめてよ二人とも、そんなことないから…」

隆也が、まるで自分のことのように嬉しそうに話すから、なんだか私も嬉しくなった。


「…部員、募集しないの?」

「してるさ!!でもこないんだよ…」


「…まぁ、実をいうと、今まで何人かは入部希望者いたんだけどね。」


「なんで入らなかったの?」


「…隆也と凪が、本気かどうか確かめる試験とか始めちゃって、モテたいだのなんだのの理由の人は落としてきてるんだよ。馬鹿だよね」


試合できなきゃ本気もなにもないのにねーと駛君は呆れた様子。