思いだした瞬間、体が突然熱くなった。


悲しみ。

諦め。

淋しさ。

殺意。

そして生への執着。


「……ッ……あ…あぁ……ッ…ああぁぁぁぁぁぁッッ!!」


覚醒し始める意識。

さまざまな行きばをなくした感情を私はただ叫んで紛らわせようとした。


「そう……もっと叫ぶのよ…研究の成果を母さんに見せてちょうだい…」


母の美しいはずの妖艶な笑みは、私にとって狂喜に満ちた顔にしか見えなかった。


「ああぁぁぁぁぁぁ!!殺す…殺してやる!!」


裏切り。


母に命を狙われたということは、自分が捨てられたということ。


私を殺して自分が生き延びようとしたということ。


私は生まれて早5年で、独りになった。


「ああぁぁぁぁぁぁ!!」


叫び続けていると、血が逆流していくような感覚が襲った。