「よーし。皆揃ってるな。俺はこのクラスの担任になった高橋海斗だ。よろしく」
担任になった高橋先生は身長が高く、少しホストっぽい感じではあるが誰にでも好かれるタイプのカッコイイ先生だった。

点呼も終わり、名簿順に廊下に並ばされた
私と明日美は前後だったから2人でずっと話していた
その後は体育館に移動し、入場する準備をして待っていた

「新入生入場!1年A組!」
まずは、A組が入場する。
次はB組である私たちが入場する

保護者席を見ると、華やかに着飾ったお母さんが笑顔で手を振っていた。
私も小さく手を振りかえす

なんか、緊張もほぐれたかもー
私はリラックスして入学式に参加していた

長い校長の話も終わり、次は生徒会長挨拶となった。
「生徒会長挨拶。冨田 蒼会長お願いします」

会長と呼ばれ出てきたのは、今朝ぶつかったあの美少女だった。

その場にいたみんながきっと恋をしてしまっただろう
と、いうぐらいに皆の目はハートになっている

「桜の花も咲き誇り、この桜花高校の入学式を迎えられますことを心から喜ばしく感じ・・・・・」
会長の綺麗な唇が動いている
私は会長の優しい声を聞きながら眠ってしまった…



「…な。杏奈。杏奈!」

・・・え?
あれ、私寝てた?

「やっと起きたー。入学式で寝るなんて、ありえないでしょ?」
もう。と怒りながら、明日美が言ってくる

私は、急いで立ち上がり体育館を出ていっている列の一番後ろに明日美と並んでなんとか怒られずにすんだ



教室に入り、自分の席に着いた
さっきの会長の事を思いだし、明日美に聞いてみた
「そういえば、さっきの挨拶してた会長って私が朝ぶつかった人だよね?」

「そうだよー。あの会長は、冨田 蒼。あの容姿で頭も良いしスポーツ万能だからこの学校の姫って呼ばれてる。ひとつ年上だから2年かな…」
そうなのか
さすがにあの色気で同じ歳なわけないな

「しかも、帰国子女!8歳の時にカナダに移り住んで、2年前にお父さんの仕事の関係で日本に戻ってきたらしいよ」

明日美が付け加えて説明してくれた