「キャアァァッ!!華鈴カッコいい!!!!」
「そうか?」
しばらくして道着で戻ってきた華鈴はあっという間に女子達に囲まれてしまった。
「空手部は本気部門だよね…?走りづらくない??」
誰かの問いに同じことを考えていた私も華鈴の方に目を向ける。
「う~ん…まぁ、足の回転が遅くなるのは確かだけどな。宣伝が目的らしいし、別にいいんじゃないか?」
とここで招集のアナウンスが入る。
「じゃ、俺行ってくるわ。…そうだ、あと濡らしたタオルをおいといてくれると助かる。俺のバッグからとりだしていいから」
それだけ言い残すと華鈴は走っていった。


