「なんか燃えてきた」
「いや、華鈴今日はずっと燃えっぱなしだから」
凪から冷静にツッコマれるが、気にしない。
「それじゃ飯食うか。午後の戦に備えてな」
「うん」
屋上に上がると早速弁当を広げ始める凪。
「あ、唐揚げ!!1つくれ!」
「いいよー。口開けて♡」
その声に従って口を開くと唐揚げが1つ放り込まれる。
「美味ッ!凪の家の唐揚げはいつも美味しいよな~、代わりにこれやるよ」
弁当箱からサンドイッチを1つ取り出して凪に渡す。
すると嬉しそうにかぶりついた。
ハムハムと両手で持って頬張る姿はとにかくカワイイ。
和みつつそれを見ているとと、さっきまで快晴だった空に陰りが見え始める。
(………雨が降るのか…?)
急速に曇っていく空を見上げながら、俺は少しの不安を感じた。


