その蹴りのおかげか、顔を付き合わせても怒りを感じることもなく、普通に話すことが出来た。
そして午前中のプログラムがようやく終了した。
「か~り~ん!」
その声が聞こえると同時に何かが俺の上にのしかかってきた。
「ご飯食べよっ!」
可愛らしくピョコンと後ろから覗き込む形で顔を見せたのは凪だった。
「いいよ、どこで食べたいか?」
「屋上!!」
即答かよ。
「じゃ行くか、騒がれてない今のうちに」
凪は元気良く頷いて、ようやく俺の背中から降りた。
戻るついでに順位を見ようという話になり得点板の前に行く。
「現在は………4位か、ビミョ~だなこれは」
頭に手をやりながら呟く。
「でも1位と60点ぐらいしか変わらないよ!2位とはちょうど40点。……なんか上の方はどこも近いね……」
凪の言うとおり午前中が終了した時に、ここまで僅差になるのは珍しいことだった。
ようするに逆転のチャンスはまだあるというわけだ。


