と急に体が離れた。
「今回はこれぐらいで終わりにしといてやるよ、可愛い声も聞けたしな」
言われたことに対して頬が染まる。
声なんか出した覚え無いのに!!
しかも“可愛い”がついている。
とにかく恥ずい。
今俺の顔を誰かに見られたら、すぐに舌を噛み切って死ねると思う。
それぐらい恥ずかしかった。
「俺戻るから。落ち着いたら出てこいよ」
そう言って水城は外に出ていった。
来た時と同じようにガチャンと音をたて、鍵を開けながら。
俺は某然とその後ろ姿を見送ることしかーーー出来るはずもなくその背中に思い切り蹴りをくらわしてやった。
イッ!!という声が聞こえたが気にしない。
「いっつもやられるだけだと思ったら大間違いだ!次やる時は覚悟しろよ!!」
俺はそれだけ叫ぶと走って逃げた。


