今では完璧、男と認識されてしまう華鈴だったが、それでも小学校に上がった頃はまだやんちゃって感じの女の子だったのだ。
けれどある日を境に変わってしまった。
腰まであった髪をバッサリと切り、女の子と一切遊ばなくなった。
その代わり男として男の輪の中に入るようになった。
いくら私がその理由を聞いても、華鈴は曖昧に笑うだけで教えてくれることは無かった。
もともと華鈴自身体を動かすのが好きだったので、女子と一緒にいるより外でサッカーをしていることの方が多かったのだが。
毎日男と一緒にいるという行為は華鈴の男らしさに磨きをかけることとなり、誰もが『男』と認める女の子になってしまったのだ。
まぁ、今が楽しそうだから別に良いんだけどね。


