「いいのか?」
ふて腐れた俺に向かって楽しそうに尋ねてくる。
「………何がだよ」
「時間。急いでたっぽかったけど」
指差す先には古びた時計。
針は7時50分を指していた。
7時、50分……?
血の気がサァーッとひいていくのが分かる。
「俺帰る!じゃあな!!」
言っている時間がおしくて、言いながらダッシュで公園から出る。
(マズイ!非常にマズイ!!絶対にキレてる!!)
全速力で家まで走った。
しかし、そんな努力も虚しく結局家に着いた時はご飯は片付けられてしまっていた。
勿論、ご飯は何ものこっていなかった。


