なんか気になることでもあるのか？
そう聞かれるが、何も返さない。
代わりに俺から問いかけた。
「何でお前こんな俺のことが好きなんだよ」
「直球だな」
急に何で？と聞かれる。
「俺ってさ、普通の男が好きになるような条件なに一つ持ってないじゃん？例えば顔とか、性格とか………
なのに何でこんな男もどきのことを好きになったのかなーって」
「男もどきwwww」
こっちは真面目なのに茶々いれんなよ。
ジト目で水城を見ると口を閉じて続きを促す。
「水城なんかは普通の男なんかよりかっこいいと思うし、……だからもっと違う奴を追っかけた方がいいんじゃねぇのか？」
そっちの方が水城にはいい気がする。
「ふーん。 なるほどね」
少し考えていた水城が呟く。
「要は俺に諦めろって言ってんだろ？」
「まぁ…」
そういうことになるかな。
そう、自分の足元を見ながら言った。
